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【サイフォンコーヒー】ドーム状にならない原因とコツ

コーヒー
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こんにちは。

私はコーヒーをすべて

「サイフォンコーヒー」のみで

提供する店舗で勤務していました。

さっそくですが

サイフォンコーヒーと聞いて

何をイメージされますか。

・昔ながらの「純喫茶」

・理科の実験

・抽出後のドーム状の粉

少し薄暗く落ち着ける雰囲気の店内で

まるで実験をしているかのような魅力的な形

広がる良い香りとそこに残る綺麗なドーム状のコーヒー粉・・・

この記事をご覧の方は、「サイフォンコーヒー」の抽出に疑問があるのでしょう。

特に「ドーム」についてではないでしょうか。

それでは「サイフォンコーヒー」の

・淹れ方のコツ

・ドームになるコツ

についてお伝えします。

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サイフォンの特徴

サイフォンの特徴は高温抽出×浸漬式×ネルにあります。

高温のお湯に粉を浸漬(漬け込むこと)させて抽出することで、ムラなく成分の抽出が可能です。

さらにネルフィルター(布)で濾すことにより、香りを含む「コーヒーオイル」を遮断することなく抽出できます。

①高温で余すことなく抽出した成分を

②ネルフィルターで濾すことで

③香りを含むコーヒーオイルも抽出でき

④雑味やエグ味を粉上層部に付着させることで

⑤コーヒーは綺麗に濾されて

⑥香り豊かでまろやかなコーヒーに仕上がる

高温×浸漬×ネルの絶妙なバランス!

熱湯に漬け込む「フレンチプレス」をご存知の方は、フレンチプレスでよいのでは?と思われたはず。

確かに抽出の工程は似ていますよね。ただ別物です。それぞれに味の良さと特徴があります。

フレンチプレスとの大きな違いは

ネルフィルターによって粉の混入がないため、挽き目の自由度が高いことです。

サイフォンレシピ 1人分抽出

1人分のレシピ

サイフォン(基本道具一式がセットになっています)

アルコール(ホームセンターのコーヒー器具コーナーにあります)

・お好きなコーヒー粉15g(中挽き~中細挽き)

・お湯180ml

・コーヒーカップ

サイフォンのサイズは2杯分が無難に扱いやすくおすすめです。

左:5杯分 右:2杯分

今回は写真右側の一般的なサイズの2杯分で抽出を行います。

喫茶店でも2杯分のサイズで統一されているところが多いですね。

私が勤務していた喫茶店も同様で、注文に合わせて1つのサイフォンで1杯~2杯どりで提供していました。

味の安定や取り回し、加熱時間を踏まえてもこのサイズがおすすめです。

左がサイフォン用

基本、ネルは水を張った容器に入れて、冷蔵庫で保管します。

今回はガストーチを使用していますが

サイフォンセットを購入すると付いてくるアルコールランプで大丈夫です。

真ん中の筒は、保管する際のフタであり

抽出後のロートを差し込んでおける道具でもあります。

ネルフィルターにはボールチェーンが付いています。

ロートに差し込み、返しが付いているので引っ張ってロートのフチに引っ掛けて固定します。

真上からみた図

ネルフィルターはできるだけ中心部に固定することで、お湯の流れが制御しやすくなり、抽出の安定に繋がります。

加熱する

フラスコにお湯を入れて加熱します。水だと時間がかかるのでお湯を使いましょう。

フラスコ内のボールチェーンが沸騰の手助けをします。

沸騰させる

しっかり沸騰させましょう。

沸騰前でもロートを差し込むと空気圧でお湯は上昇しますが

粉投入後の温度低下により

途中で落ちてしまったり

出来上がりも低温&未抽出に繋がります。

ロートを差し込む

お湯が上昇したらロート内の温度を安定させるためにヘラで撹拌しましょう。

この際にお湯の上がり具合からネルの位置を確認

ズレていたら竹べらでゆっくり真ん中に修正します。

抽出の様子

本抽出

粉の投入

サイフォンは竹べらで2回の撹拌(かくはん:混ぜること)を行います。

第一撹拌:味の抽出がメイン、しっかり混ぜて粉とお湯を触れさせる

第二撹拌:味の調整、火を消した後の抽出の手助け

第一撹拌

サイフォンは、同じレシピ同じ豆を使っても淹れる人が違えば味も変わるほど「撹拌」が重要です

求める味によって微調整も可能です。

間違いはないので、まずは自分が思うように撹拌してみましょう。

共通して美味しく淹れるコツは「未抽出」がないことなので

しっかり粉とお湯を触れさせていることには気を付けましょう。

浸漬タイム

第一撹拌後、上から泡の層、粉の層、液体に分かれていれば綺麗に撹拌ができています。

一つの目安にしてみてください。

漬け込む時間によって濃度の調整が可能です。

ホットコーヒーであれば、20秒~30秒で試してみてはいかがでしょう。

今回は、粉を中細挽きで第一攪拌後に30秒漬け込み、第二撹拌という流れです。

粉の挽き目、混ぜ具合、焙煎度などで味わいも変わるので色々試してみましょう。

第二撹拌後 落ちていくコーヒー

30秒後に第二撹拌を行いますが、その前に火を消します。

熱源がなくなることで膨張が止まり、コーヒーが落ちてきます。

火を消したタイミングで第二撹拌を行います。

第二撹拌は、味の調整やフラスコ側への引き込みの手助けにもなる重要な撹拌です。

撹拌をしなければ味は薄れ、サイフォン特有のドームも見られません

ただ、あくまで最後の調整&手助けなので、第一撹拌ほど混ぜなくてもいいです。

抽出完了

ドームがおいしさのすべてではありませんが

ドーム状の上に付着する細かい泡は、雑味やエグ味と言われています。

ある程度綺麗に抽出されていると、ドームと付着した泡が確認できます。これも一つの目安です。

落ち切って抽出が完了したらロートを引き抜き、上記記載の筒に移動します。

注ぐ

180mlのお湯を使って出来上がりは約160mlです。ティーカップにちょうどいい量がとれます。

コーヒーオイル

こちらは深煎りの豆で抽出しました。

深煎りの場合はユラユラとしたオイルを確認できました。トロッとまろやかな質感です。

同じ粉量、湯量で浅煎りの豆で淹れてみます。

第一撹拌後
第二撹拌後
抽出完了
綺麗なドーム
真上から
注ぐ
キラキラしたコーヒーオイル

深煎りと浅煎りの両極端の豆の比較もしてみました。

焙煎度によって豆の水分含有量や発生するガス量、吸水率も違います。

深煎りだと油の量や発生ガスが多く第二撹拌後もロートにべったり付きます

なので落ちていくスピードも遅く、引き込む際に形成されるドームは出来にくくなります

浅煎りは水分含有量が多く、あっさりした油なので、撹拌後のはっきりした層の別れ方や、落ちるスピードの速さも相まってドームは出来やすいです。

「新鮮さ」もドームのなりやすさに関わります。

あまりにも新鮮な豆は、高温のお湯に対して反応も大きくガス発生量も増加します。

撹拌でガスが抜けきれないと分厚い層になるため、フラスコへの引き込みが弱くなります。

よってドームが出来ず平たくなります。

コーヒーを落ち着かせるためにも、数日間の「エイジング」をとってみるのも手段です。

使用後は洗浄して乾燥ですが、サイフォンといえばネルフィルターの管理ですよね。

ネルフィルターは煮沸が最も油汚れを落とせるのでおすすめです。

ただ毎回するのは億劫でもあります。

その際は柔らかい歯ブラシなので優しく洗って最小限の油を落としてあげるのがいいです。

洗浄不足による根詰まりは、第二撹拌後の落ちの悪さに繋がるので、たまには煮沸をして品質を保ちましょう。

洗浄後は適度な容器に水を張って、冷蔵庫で保管します。

適宜水の入れ替え等を行います。

まとめ

サイフォンコーヒーのまとめ

・高温抽出×浸漬式×ネル コーヒー抽出においていい点が詰まった器具

・サイズは2杯分がおすすめ

・ネルの管理が億劫 煮沸もしくは歯ブラシで

ドーム形成のコツまとめ

・未抽出を防ぐ

=第一撹拌しっかり

・第二撹拌の加減

=しないとドームはできない

・焙煎度合いによる油の質感

=浅煎りあっさり 深煎りはべっとり

・新鮮さによるガスの多さ

=エイジングして落ち着かせる

「その他のコツ」

今回は「中挽き」程度の挽き目でしたが、

より細かく引くことで引き込まれる際に「密集」しやすくなります。

ドーム形成には少なからず関係があります。

サイフォンコーヒーは「ドーム」がおいしさの全てではないので

ほどほどに追及してみてください。

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